建設業の一人親方の手続きについて 1 開業届編

東京都世田谷区上野毛で開業している行政書士ISOMURA法務事務所の磯村です。

建設業の一人親方になった皆さんが、まずしなければいけない手続きとすると得する手続きについてまとめましたので参考にしてください。

【開業届編】

1 開業届とは

開業届とは、個人事業を開業したことを申告する書類のことをいいます。

 

2 開業届は2種類ある

①一般的に「開業届」と呼ばれ、税務署に提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」と

②都道府県税事務所に提出する「個人事業税の事業開始等申告書」の2種類あります。

 

3 場所はどこにある?書類はどこにある?

≪場所≫

地域ごとに、管轄の税務署や都道府県税事務所が決まっているので、自分の住所を管轄する税務署や都道府県税事務所をインターネットで調べるとすぐ場所がわかります。

税務署をインターネットで調べるにはこちらからどうぞ。

 

≪書類≫

①税務署や都道府県税事務所に行けば、取得できます。

②税務署や都道府県税事務所のホームページ内からダウンロードすることもできます。

 

4 提出期限

①税務署に提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」は、開業日から1ヶ月以内に、最寄りの税務署宛に提出することが推奨されています。

②都道府県税事務所に提出する「個人事業税の事業開始等申告書」は、東京都は事業の開始の日から15日以内、神奈川県は1ヶ月以内に提出することが原則となっています。

 

5 提出しなくても罰則はないが・・・

一人親方(個人事業主)が開業届を出さなくても罰則はありません。

しかし、開業届をださないと、その後直面するであろう多くのデメリットが待っています。

 

6 開業届を提出しないことによるデメリット

①青色申告ができない

一人親方になると、個人事業主として毎年1回確定申告をすることになります。その際、節税効果の高い青色申告で確定申告をすることをお勧めします。

しかし、青色申告をするためには、「開業届」の提出が義務付けられており、開業届を提出していないと青色申告で確定申告をすることができないのです。

②屋号入りの銀行口座の開設が困難

一人親方になると、個人事業主として事業で得た収入や、事業のために使った経費などを集計する、いわゆる経理作業を行わなければなりません。この際、事業用の口座とプライベートの口座を別にしておくと、経理作業が格段にスムーズに行えます。

しかし、多くの銀行では口座開設の際、必要書類の中に「開業届」を求められます。

 

③融資を受けることが困難

建設業の一人親方になると、必要な道具を揃えたり、それらの道具を保管する倉庫を借りたり、現場用の車を購入したり、必要な保険に加入したりと、とにかくお金がかかります。こんなとき、日本政策金融公庫で受けられる創業融資は、低金利で、お金のやりくりが大変な初期の資金調達手段としてとても有効です。

しかし、融資申し込みの段階でやはり必要書類として「開業届」を求められます。

 

7 開業届をまだ提出できていない場合

出し忘れに気づいた時点ですぐに開業届を作成して提出するようにしてください。ただし、事業開始から1年以上経過していて、確定申告もしていない場合は、管轄の税務署や身近な税理士などに相談し、無申告となっている税申告を行い、それと合わせて開業届も提出することになりますので、丁寧に対処してください。

8 まとめ

開業届は提出しましょう。


弊所では、一人親方の方、建設業者の方に、開業時の資金調達や、補助金を活用したホームページの作成、建設会社の設立、建設業許可の申請など、様々なサービスを提供しています。

初回相談は無料で行っています。エリアによっては、事務所や現場までの出張相談も承りますのでお気軽にご相談ください。

 

 

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