電気工事士になろう 3 電気工事の作業内容②
東京都世田谷区上野毛で開業している行政書士ISOMURA法務事務所の磯村です。
今回の記事は、前回に続いて電気工事の作業内容についてご紹介させていただきます。
電気工事の作業内容②
配線支持材取り付け工事
電線を各所に配線するためには、実はいろいろな下準備があります。以下、紹介していきます。
配線ルート
電線を配線する前に必ず行うべきこととして、配線ルートの確認があります。AからBへと配線しようとする場合、単純にAとBの最短距離を配線できれば、労力も電線にかかる費用も最小で済みますが、中々そうはいきません。
天井仕上げとの関係、防火区画、換気ダクト、スプリンクラー配管、冷媒管等との兼ね合いで、配線するためには様々なルールが設けられています。それらのルールの範囲内で、最短距離で効率よく配線するために、配線ルートを見極めなければなりません。
配線支持材
電線を単にAからBに配線したのでは、電線が宙ぶらりんになってしまいます。また、人が簡単に触れるような場合や危険物倉庫などの場合等、感電防止対策や、電線の保護をする必要があります。
そこで、宙ぶらりんな電線を支持するため、電線を保護するため、感電等の危険を防止するため、工事場所の配線環境にあった配線支持材をチョイスして、それを最初に決めた配線ルート上に取り付けていくことになります。
以下代表的な配線支持材を紹介いたします。
⑴ケーブルハンガー
天井内配線では最もポピュラーな材料。天井から吊ったボルトに、このケーブルハンガーを引っ掛けます。電線(Fケーブル)を5~6本のせることができます。
⑵ケーブルラック
幹線ケーブルのような重量のある電線を配線する場合、大量の電線を同一ルートで配線する場合によく使用されます。商業施設の駐車場などでよく見かけますね。
一本3メートルの材料を、何本もつなげていきます。一つの現場トータルで1kmを超える長さをつなげることもざらにあります。
⑶金属管
人の目に入らない隠蔽配線ではなく、人の目につく露出配線の場合や、危険物倉庫のように電線を保護する必要が高い場所によく使用されます。
施設の外部や、駐車場などでよく見かけますね。
施工難易度が高く、先輩が施工した材料の余りを使って練習するところから始まります。
まとめ
配線をするためには、まず、前もって配線ルートを見極めた上で、そこに配線支持材を取り付け、配線していきます。配線支持材、例えば上記で紹介したケーブルラックや金属管の場合、現場の形にに合わせて切断したり、勾配をつけたり、曲がりをつけていきます。このような工程の一つ一つを習得していくことには、大きなやりがいと達成感があります。「電気工事は加工工事」と言っていた先輩がいましたが、そのくらい電気工事の作業内容のなかで、加工工事の占める比重は大きいです。
次回の記事では、配線をした後の作業内容について紹介したいと思います。
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